01 渋谷からトンネルを抜けたら神泉駅


渋谷は、大小さまざまな丘や台地、その間を流れる多くの川や坂道によって繋がれた、変化に富んだ地形が織りなすエリア。その特徴を明確に示しているのが、かつて「渋谷の奥座敷」と呼ばれた神泉・円山町です。

渋谷駅から井の頭線に乗ると、しばらく地下鉄のような状態が続きます。これは、まちの名前の由来ともなった円山(道玄坂に続く丘)の下を通っているため。駅直前の踏切のところで、トンネルから一瞬出るものの、駅本体のほとんどがトンネル内にあるのが「神泉駅」。その特徴的な造りから、2000年より「関東の駅百選」のひとつに選定されています。

駅周辺はかつて「神泉谷」(しんせんだに)と呼ばれ、豊かな湧水のある土地でした。その水は、空鉢(くうはち)仙人ゆかりの霊泉と「神泉水」と呼ばれ、古代よりこの水を求める人々がこの地を訪れました。泉の水は小川となり、現在の神泉町と円山町の間を流れ、現在鍋島松濤公園となっている池を水源とする流れと合流していました。

駅から坂を登ってすぐの地点(現在の道玄坂に面した辺り)で「円山町遺跡」(古墳時代初期の住居跡)が発掘されました。また近隣では縄文式土器もいくつか発見されてます。

今は電車の走行音、踏切の警報機の聞こえるこの場所で、土地に刻み込まれた悠久の時間の流れに想いを馳せてみましょう。


ガイド目次

01 神泉駅
02 カフェ・ド・ラ・フォンテーヌ
03 弘法湯石碑
04 金井青果
05 芸者階段
06 藤むら
07 裏渋谷通り
08 道玄坂地蔵
09 二つの料亭
10 ホテル街
11 国際的クラブWOMB
12 複合型ライブハウスShibuya O−Group
13 ミニシアター「ユーロスペース」
14 円山児童遊園地
15 国際文化理容美容専門学校
16 まちの元お米屋さん「円神米店」


「音で辿る円山町」は、青山学院大学総合文化政策学部鳥越研究室が2017年に企画編集した円山町を歩くためのガイドブックの内容を「音で辿る」ためのページです。「音」は徐々に増えていく予定ですのでお楽しみに!

まちミュージアムガイドブック東京都渋谷区神泉編
「渋谷の元」をさがして 古くて新しい神泉円山町を 歩くためのガイドブック
編集・執筆・イラスト:青山学院大学総合文化政策学部鳥越研究室
制作協力:つなぐNPO、渋谷区郷土写真保存会
発行:ACL青山コミュニティラボ(東京都渋谷区神宮前5-47-11青山学院アスタジオ2階)